ソリオについて ※1モデルでガソリン、マイルドHV、HVはソリオだけ・・・

発売当時は唯一のコンパクトスーパーハイトワゴンとなっていたスズキのソリオですが、今や大人気となっている車でその人気ぶりから天下のトヨタグループを動かしたぐらいですから、どれだけの人気があったのかがわかると思います。

現状はそのトヨタグループとその仲間となるスバルから対抗車種が4車種も出されたことから販売台数が少なくなってしまいましたが、それでもクラスで一番の動力性能と燃費性能を誇る車として存在しています。

ソリオが発売されたのは1997年のことでした。

当初はソリオとして販売されていたのではなく、ワゴンRワイドという名前で売られていました。

スズキやダイハツなど軽自動車を扱う自動車メーカーで昔よく行われていた軽自動車ベースで登録車を作るというやり方があり、ボディはそのままで、バンパーやサイドモールなどでボディ寸法の拡大を行い、エンジンを1リッター以上のもの交換した形で登録車として販売するということがよく行われていたのです。

そのやり方にならって作られたのがワゴンRワイド、名前からもわかるように、当時発売されてワゴンRの初代モデルに1リッターNAエンジン、1リッターターボエンジンを搭載し、バンパーで全長寸法の延長、フェンダーアーチモールで全幅寸法の拡大を行い、登録車として登録することができるようにしていました。

ボディ自体は軽自動車のワゴンRと全く同じですので決して広いとは言えず、当初はほとんど売れない車でした。

少しずつ人気が出てきたのは2代目モデルになってからでした。

1999年にフルモデルチェンジをおこなったワゴンRワイドは車種名もワゴンR+（プラス）とし、プラットフォームに新しい小型モデル専用のものを採用し、ボディも一部流用している部分はありますがワゴンRと全く同じものではなくこのワゴンR+専用のものを使って作られました。

当然ながら先代モデルよりボディは大きくなり、キャビン寸法も拡大されたので、広く使えるコンパクトカーというメリットを作り出してしました。

そしてその後、2000年の12月に行われた一部改良の際に小変更と共に車種名をワゴンRソリオと改名しました。

更に、2005年に行われた一部改良の時にワゴンRソリオからソリオに改名し、この時点でソリオという車が生まれた形になりました。

1つのモデル内で、2回も改名をするというのは過去に例がなくこのモデルが初めてとなりましたが、思ったほどの混乱はなく、むしろ注目を集めたのかどんどん人気が上がっていくようになりました。

ソリオとなって初めてのモデルチェンジを行ったのは2010年のこと、後にスイフトにも使われることになる新規のプラットフォームに完全オリジナルのボディで、コンパクトトールワゴンという車を初めて作りました。

今もそうですが当時のコンパクトカークラスというのは軽自動車人気に追われかなり厳しい状態で、車としても軽自動車で一般的となった5ドアハッチバックワゴン形状を持つものがほとんどでした。

その中で、全高が目立って高いスーパーハイトワゴンとして作られたソリオは一気に注目を集め、それが売り上げに繋がっていったのです。

高い人気を保ったまま2015年にモデルチェンジしました。

このモデルにおいてもトヨタの車のように使いまわしではなく、新たなプラットフォーム、新たなボディ、新たなエンジンを使い、スーパーハイトワゴンとしての使い勝手もくなりました。

このモデルは当初はガソリンエンジンモデルと軽自動車で培った技術であるS-エネチャージを搭載したいわゆるマイルドハイブリッドモデルを販売する形をとっていたのですが、その後2016年11月に電気モーターでのクリープ走行できる新しいハイブリッドシステムを搭載したハイブリッドモデルも追加しました。

1台のモデルで、ガソリンエンジンモデル、マイルドハイブリッドモデル、ハイブリッドモデルという3つのモデルを発売しているのはこのソリオだけとなっています。