トヨタアクア高価買取のポイントは？

アクアを買取店や中古車販売店で売る時にできるだけ高く売るにはたった一つのことだけを気にかけておけばいいでしょう。

それが何かといいますとハイブリッドシステムの状態です。

違う項でも言いました通り、アクアにはTHS-IIと呼ばれるFFモデル向けハイブリッドモデルが搭載されています。

1.5リッターのミラーサイクルエンジンと駆動用電気モーター、そしてニッケル水素バッテリーの組み合わせとなっているのですが、そのハイブリッドシステムにおいてとにかく故障が多いのです。

故障が多いところはハイブリッドバッテリーとインバーター、ハイブリッドバッテリーは生産コストを抑えるためにリチウムイオンバッテリーではなく、ニッケル水素バッテリーを採用したことで、ニッケル水素バッテリーで強くでる「メモリー効果」によって、バッテリー容量はたっぷりあるのに充電できなかったり、充電した電気を使いきれなくなったりしてしまいます。

インバーターは通常でも熱を発生しますが、内部の回路の故障で想定を上回る発熱量を持つことによって、システムが異常と検知してフェイルセーフモードに切り替えてしまう、ハイブリッド警告灯を点灯してしまうということになります。

この症状が出始めるのは早くて1年、1万キロぐらいからで、ハイブリッドバッテリーの不具合は日常的にじわじわと悪化していき、インバーターの故障は突然来るといった形で現れます。

トヨタはこういった故障が発生して修理に持ち込まれても、その事実がなるべく表に出ないような工作を行っているため、一般消費者にはあまり知られていませんが、中古車を扱う業者の中では知らない人はいない、いたらモグリだといわれるぐらいの当たり前のこととして知られています。

これらの症状が出た場合の修理は、壊れた部分を直すのではなく、すべて交換で行います。

ハイブリッドバッテリーの交換で約30万円ぐらい、インバーターの交換で約50万円ぐらいの費用が掛かってしまうので、直すのも大変です。

ただ、5年以内、10万キロ走行までは新車保証がつかえ、これらの修理費用はすべて無償となりますのでまだいいのですが、保証期間を超えたもの、または中古車として購入して新車保証の継続手続きをしていない場合はそれらの費用が全額のしかかってくることになります。

中古車市場ではそれを警戒しているのです。

新車から1年ぐらい出始めるTHS-IIの故障、ある意味必ず出るといっていい故障をアクアは持っているわけで、それが出た時の修理として数十万円ものお金がかかることがわかっているのに、中古車としてアクアを買うでしょうか？・・・ということです。

中には、車のことをまったくわかっていない初心者や女性、高齢者などがいい方は悪いですが騙されて買ってしまうこともありますが、30万円もの修理費用を後々払うことがわかっている車を買うでしょうか？

買取店は確実な需要がないものは決して高いお金を出して買い取ろうとはしません。

アクアに対しても・・・というか故障が多いのはアクアだけでなく、トヨタのハイブリッドシステムを搭載したすべてのモデルなので、これらすべての車に対してかなり警戒をします。

一番嫌がるのが、これまでに一度もハイブリッドシステムの修理を受けていないもので、既に新車保証が終わっているもの、こういったアクアは確実にこの後、故障して多額の修理費用を払わなければならないので誰も買いません。

次に嫌がるのが新車保証は切れていないが、一度もハイブリッドシステムの修理を受けていないもの、これは新車保証の継続手続きに多少のお金（定期点検費用レベル）がかかること、新車保証が使えて修理費用が無償となってもいつどこで故障が発生するかわからないので常にビクビクしながら運転しなければならないということがあるからです。

逆に一番、喜ばれるのが3年落ち以内のもので既に1度、ハイブリッドシステムの修理を受けているものです。

ハイブリッドシステムの修理を受けているということはその部分だけでも新品になっているということですから次の故障の発生までの時間稼ぎができるということで好まれます。

中古車市場で好まれるものが買取店での買取金額が高くなり、好まれないものは安くなるといったセオリー通りになるため、買取店で高く買取ってくれるものは、「3年落ち以内、ハイブリッドシステムの修理を受けているもの」ということになります。

ただ、高くなるといっても絶対的な金額が高くなるわけではなく、もともと廉価モデルとして作られている車ですから元の価値がかなり低くなっていますので、金額的には数十万円台とたいした金額にはなりません。

その中で比較的高くなりやすいのがそういった車であるというように理解していただきたいと思います。